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  • QAは2月12日に一周年を迎えます

    QAは2月12日に一周年を迎えます

    QA Heatmapがβ版として本サイト内で産声をあげた2020年2月12日。

    それからコロナの本格化など、予想もしていなかった形で世界が大変になり、急速なオンライン化が進む中、せっせとチームで開発し、名前のお尻にAnalyticsがついてWP公式プラグインとして正式にリリースできたのが昨年8月27日。

    それからも平均1.5週間に一回のペースで改善を重ねたQA Heatmap Analytics(日本名:QA ヒートマップアナリティクス)は、今週末2月12日(金)に一歳の誕生日を迎えます。

    おかげさまで最近はブログ記事などでも少しずつ紹介していただけるようになりました。QA利用者からは「使いやすさに驚いた!」といったご意見をいただく事が多いです。

    しかし逆に「有益すぎてライバルが増えそうなのであまり教えたくない!」という声もちらほら聞こえてきていまして(汗)、むしろ知る人ぞ知るという感じになっています。

    お友達に紹介してもらえたらスタッフ一同泣いて喜びます

    今回の1周年を記念して、今日からお友達にQAをご紹介をして頂くと、無制限で計測ページ数が増えるようになりました。

    これで無料で十分使えるツールになりましたし、本当に多くの方にプラグインを入れるだけで、手軽に行動分析の面白さを味わって頂きたいと思っています。

    改めてQAを試して頂き、もし気に入って頂けた方は、お友達紹介プログラムを活用してブログやTwitter、 Facebookなどでご紹介頂けると嬉しいです。

    正直、今は少ないですけど^^;ブログやTwitterで紹介されるとチームは盛り上がったりして、やはり開発のモチベーションになっています。

    それに多くの方に使って頂くほど、バグをはやく潰せたり、開発のスピードを早めて、新機能を予定より早くお届けすることができます。

    無料だからといって今年も手を抜くことなく、より多くの方に知って、使って頂く一年にしたいので、より良いツール開発のためにも、ぜひご協力頂けたら嬉しいです。

    QA 1周年記念ありがとうWキャンペーン

    ※有料との違いについて

    ちなみに有料との違いについて気にされる方もいらっしゃると思いますが、無料で十分に使えるようにしたのですが、有料はビジネスユーザーのためのツールといいますか、圧倒的に時間が節約できるように設計しています。当然、我々自身も有料ライセンスを自分達で使ってそのメリットを享受しています。

    そのあたりのポリシーなどはFAQに記載していますので、興味のある方はご覧ください。

    現QA Heatmap Analyticsの5つの特徴

    1.お友達紹介で計測ページ数の無限アップ

    多くのヒートマッププラグインは計測ページが1ページだけのことが多いですが、QAは、お友達紹介プログラムを活用して頂くと、ご本人とお友達のお二人にお友達ライセンスが届きます。

    このライセンスにより計測ページ数が増えるのですが、本日リリースしたバージョンから、ご紹介があるたびに、ご紹介者の計測ページ数が勝手にどんどん無限に増えるようになりました。

    これにより、例えばブログやSNSなどで一度ご紹介しておいて頂ければ、勝手に計測ページ数が無限に増えていきます(その都度メールで通知が行きます)。もちろん先ほどお伝えしたように、そこから申込んだ人にもライセンスが届きますので、閲覧者にもメリットがあります。

    これで、ほぼ無料でかなりのことができるようになると思います。

    2/12からのキャンペーンでも、お友達紹介プログラムの参加者は自動エントリーされてお得なので、QAをご紹介くださる方はぜひご利用ください。

    2.録画再生機能

    ブログなどでQAをご紹介頂く時に、すごくフィーチャーして頂ける機能です。ユーザーが閲覧した行動をその場で録画し、すぐに再生することができます。

    自分たち調査ですが、現時点で、QAは世界中もっとも正確にリアルタイムで全ページの録画データを記録する無料ソフトなので、例えば広告キャンペーンを開始した当日に「この広告LPの反応どうかな?」などを見る場合に便利だと思います。

    こちらもプラグインインストールをするだけで、リアルタイムですぐに計測が始まるので(今から入れれば30分後には見れます)、まだの方はぜひ体験して頂きたいな、と思います。

    なお、察しの良い方はお分かりだと思いますが、QAは旧GAと同じデータを持っていて、さらにこのような録画(イベント)データを同時に記録しています。つまり旧GAと新GAの計測を自動で同時にやっているようなもので、この二つが融合することによって実現できるQAならではの機能を今後お見せ出来ると思います。

    3.サイト統計情報

    サイト統計情報

    2/12にリリース予定の新機能です。

    上記画像を見てもらったらおわかりの通り、Googleアナリティクスのような画面なのですが、Excelのフィルタのようにデータを簡単に絞り込んでグラフを確認できます。日付時刻も出ますしユーザーも絞り込めますので「この日に申し込んだ人はどのページから来たの?」もすぐにわかります

    実はQAはプラグインインストール直後から自動で全ページビューのデータを記録しています(無料版で全ページ取得していています)。GA4ではなく、旧Googleアナリティクスと同じです。細かいですがutmパラメータにも対応しています。

    「実は」というのは、今まで表示画面がなかったので、おそらくDBを見た人以外、誰も気づかなかったと思うからです。

    今までプラグインを入れていた方は、データが溜まっているので、すぐに使い始めることができます。ぜひ2/12にアップデートしてお試しください。弊社内でもすごく好評の機能です。

    余談ですが、QAは根幹のデータを早めに溜めておいて、表示画面はユーザーテストに時間をかけてからリリースすることが多いので、今すぐ使う予定がない人も、とりあえずプラグインだけ入れておいて頂くとデータが溜まるのでいいかな、と思います。

    4.投稿、固定、カスタム投稿一覧に各ページのアクセス解析を表示

    わざわざQA Heatmap Analyticsの画面にアクセスしなくても、普通にワードプレスの投稿画面から各ページの状況が一目でわかるようにしました。

    これにより、記事のリライトをする時や、最近書いた記事のアクセスに自然に気づけるようになりました。記事って書いた後、ほったらかしになりやすいですからね。。

    5.データの改善

    最後は画面がなくわかりづらいのですが、β版と比較して大きく変わったデータについて。

    この1年運用する中で、内部のデータ構造を見直したりして、とにかく「速く、軽く、正確に!」動けるように対処していっています。

    以前の記事でもご説明しましたが、世界のウェブサイトの三分の一のシェアを占めるWordPressにおいて、その世界中の未知のサーバーを相手に正確かつ速くて軽いデータ分析ソフトを作るというのは大きなチャレンジなのですが、ほぼ完成形に近づいたと自負しています。

    いくつかの条件が重なったエンタープライズのケースでは、どうしてもワードプレスの公式プラグインとしては使えない軽量化の手法もあるので、ある特定の機能は有料サポート付きで出すしかないとは考えていますが、それでも現時点でほとんどの世界中のサイトを「無料プラグインを入れるだけで計測できる」状態にできたかと思います。

    QA Heatmap Analyticsは、ヒートマップではなく、今まで存在しなかった「自立分散型行動分析(アナリティクス)プラットフォーム」であり、多くの方に使ってもらうほど、より進化するように設計しています。今後も改善を続けて行きますので、楽しみにして頂けたらと思います。

    最後に。これからのQA

    今日は、QAが生まれて最初の一年を新しい5つの機能で振り返ってみました。

    今週末2月12日の誕生日から、こちらのページで一周年記念キャンペーン(2/12公開)を行います。祭りみたいなものなので、ぜひ楽しんで頂けたらと思います。

    「Twitterフォロー&RT」コース
    「Twitterフォロー&RT」コース
    「お友達紹介でQAライセンスGet」コース
    「お友達紹介でQAライセンスGet」コース

    これからのQAなのですが、ロードマップにあるように今年の春夏ごろにver2.0になる予定です。ver2.0はサイト統計情報の拡張がメインになってくると思います。過去PVデータを検索して録画再生ができたり、ですね。これが無料でできる解析ツールは世界初かと思います。

    また今年はこのロードマップには出ていない形で、別の観点で喜んで頂けるモノをリリースする予定です。これはちょっと驚かれるかも知れませんが、その時のお楽しみということで笑。

    また来月くらいからnoteでQAについての情報発信をまずは月1本くらいのペースで行います。

    noteの記事は我々がインタビューを受ける形で進められており、また違った角度でQAについて知ってもらえるのかな、と思っています。

    それでは、また1年後に二周年を振り返る記事を書くと思いますが、良い意味で期待を超えたというご報告をできるよう頑張ります。

    今後ともQAをよろしくお願いいたします。

  • ウェブサイト分析ソフトウェア開発の舞台裏(後編)

    こんにちは。QuarkAの丸山です。

    前回はウェブサイト分析ソフトウェアの敵が「インフラコスト」であること、それが故、無料ヒートマップツールの実現が困難であったため、WordPressを利用したQA Heatmap Analyticsプラグイン開発に至ったという経緯をお伝えしました。

    本日は、そのWordPressに手を出してから味わってきた開発の苦労話をいくつかお伝えしたいと思います。大きく3つあります。

    1. WordPress固有の苦労
    2. パフォーマンスと精度のチューニングの苦労
    3. データ容量削減の苦労

    1.WordPress固有の問題

    WordPressのライセンス

    QA Heatmap Analyticsは、今のGPL公式版リリースの前にQA Heatmap β版を出していました。
    その時に何人かの人から「野良アプリ感www」「ライセンスどうなってるの?」と指摘(バカに?)されたのですよね(汗)

    確かに、β版ということもあってライセンスやWordPressのお作法やルールへの意識は甘いところがあってリリースしていました。それにβ版はもちろん自社サイトだけで配布していたので、まさに野良アプリといえばその通りでした。

    たとえば、WordPressのプラグインには下記のようなライセンス規約があります。

    WordPressでは、結構ライセンス違反をしているテーマやプラグインも多い(この場合、公式WordPress.orgサイトには掲載できません)ので、そういう指摘が入ったようです。

    現在は100%GPLの公式版です

    もちろん現在のQA Heatmap AnalyticsはWordPressコミュニティの審査の上、公式WordPress.orgに登録されています。つまり100%GPLの無料プラグインになります。

    どんなサイトでも無限に自由に使ってもらうことが可能です。世界中の人に使ってもらいたいので、多言語化にもチャレンジしていきます。

    WordPress標準関数の洗礼

    WordPressでは、そのままPHPの関数を使うことが推奨されていないケースが多々あります。特にOSに近い命令に関しては、ラップする関数が用意されていることが多いです。セキュリティ問題もありますので。

    ところがQAのようなウェブサイト分析ソフトウェアの肝はインフラですから、当然OS周りの処理が多くなりますし、シビアな処理も多くなります。WordPressはオープンソースですから、多くの人が開発に関わっていますし、そもそもそんなシビアな想定はされていないこともあり、特にファイルシステム周りでの処理では大変苦労しました。

    そういう時はGoogle検索を頼りますが、まず日本語では情報が少ないです。あと英語だとしても、WordPressくらいメジャーだと今度は記事が多すぎて間違っている情報も多くひっかかり、混乱もします。

    最終的には、WordPress本体のソースコード(Developersサイト経由)を見るしかないのですが、今度はソースコードを見て愕然とし、方針を転換したこともあります。

    ということで、ワードプレスのプラグインを開発してみたいという方は、こういった本体のソースコードを見るとか、どこまでお作法で許されるのかとか、検索方法などのコツがあると思っています。

    苦労した分、いつかこのあたりのナレッジをシェアする機会も作りたいなと思っています。

    2. パフォーマンスと精度のチューニングの苦労


    どこまでの精度でデータを取得し保存するか?

    録画をイメージしてもらうとわかりますが、データ取得精度を細かくするほど、綺麗な動画できあがります。しかし、そうするとデータ容量がとても大きくなります。

    WordPressというのは、一般的に安価なレンタルサーバーで稼働していることが多いです。しかし、そのような安価なサーバーでも月間30万PV近いアクセスを誇るブロガーさんもいます。

    このような中で、QA Heatmap Analyticsのデータを取得するためにサイトが重くなっては本末転倒です。

    いかにリアルタイムのデータ取得負荷を軽くし、かつ保存するデータ容量を削減するか。それでいて視覚化した時に正確性を損なわない精度で取得するか?というチューニングには苦労しました。

    最終的には、クライアント・サーバー間の通信においては精度を損なわないようにクライアント側で0.3秒間隔でデータを保存しながらサーバーとの通信はAjaxで3秒間隔で行うようにしています。かつサーバー側の同時接続数が増えても重くならないようにデータ保存処理はDBを使わずファイルシステムで行っています。

    その上でデータの集計作業については、夜間cron(正確にはwp-cron)を使ってバッチ処理的にDBにデータを集計しながらストックしています。

    レンタルサーバー向けに低負荷で稼働させる苦労

    各レンタルサーバーは負荷の高いプロセスを自動的にkillするという仕様のところもたくさんあるため、今度はcronのデータ集計処理中にプロセスが異常終了するということが発生します。これに対応するために、状態を保存しながら細切れにデータ集計処理を進めるという、case文を用いたトリッキーなプログラミングスタイルをとっています。

    このインフラ制限がある中での処理は、私の父親が工作機器の制御系プログラマであり、私にもその経験があったこと、およびCTC(伊藤忠テクノソリューションズ)のインフラエンジニアであった経験が大きく役立っています。特に制御系のプログラミングは人命がかかっているなど、シビアさではウェブよりはるかにきついので参考になる箇所が多いです。

    またレンタルサーバーの検証は、うちの会社がウェブコンサルティング会社であることが役立ちましました。自社サイトでもそれなりにアクセス数のあるサイトを複数所有しており、またいくつかのメジャーなレンタルサーバーと契約しているため(AWS含む)、たくさんの環境でどうなるか事前に把握することができたのです。

    さらにβ版を先にリリースしたことで、サーバー環境依存する問題を事前にだいぶ改善することができました。これも大きなポイントだったと思います。

    疑似アイトラッキングの難しさ

    ヒートマップは、「ユーザーが見ているところ」を指し示しているように見えます。しかし、実際にはユーザーのアイトラッキング(視線を追う)ことをしているわけではないため、あくまでブラウザで取得できるデータから、ユーザーの注視箇所を推測する必要があります。

    一般的に簡易で作成されたヒートマップツールというのは、ユーザーの行動をブラウザサイズと座標で取得するのですが、実際にはブラウザサイズは各ユーザーで違うため、本当に注視しているところを示すことができず、とてもアバウトな分析になってしまいます。(例えばレスポンシブでブラウザ幅によってレイアウトが変わる場合、座標でそれを把握するのは困難です。)

    我々はマーケティングコンサルタントでもあるので、「ユーザーの注目箇所」を間違えると、判断を間違えてしまうということを重要視していました。たとえば「上級者はこちら」と「初級者はこちら」というテキストリンクが並んでいた場合、どっちがより注目されているかの判断を間違えるわけにはいきません。

    そこで、QA Heatmap AnalyticsではDOMオブジェクトを取得した上で、「どの部分を見ているのか?」を再描画するようにしています。そうすることにより、より正しく注視されている箇所をDOM(ウェブのパーツ)単位で把握することが可能になりました。

    QA Heatmap Analyticsは可能な範囲で正確な位置に描画します。

    3.データ容量削減の苦労


    サーバー環境がユーザー依存する中で、特に厳しいのはデータベース容量とファイル数の上限の問題です。

    ヒートマップツールはそのデータ量の多さが精度のポイントですが、当然保存する容量が大きくなるとレンタルサーバー(特に共用サーバー型)では問題なため、制限をかけているレンタルサーバー会社がほとんどで、かつDBの上限は1GBなど小さいことが多いです。

    そこでデータを圧縮するなどの方法が考えられますが、下手に圧縮した場合、今度は展開に時間がかかるようになり、データを閲覧する時にサーバーに負荷がかかってしまうので注意が必要です。また圧縮ではなく情報を欠落させてしまった場合は、将来のデータ分析に影響がある可能性があります。

    上記のような事情を加味し、QA Heatmap Analyticsではかなり将来展開を見越した上で、データ容量の削減に効く部分に関してオリジナル方式でデータを圧縮し、展開に関してもパフォーマンスに影響がある部分は一時的なキャッシュファイルを用いるなどで高速化と容量の削減の両方を実現しています。

    標準プラグインでは保存数を1ページにする

    QA Heatmap Analyticsは、世界中の人に使ってもらいたいと思っていますので、さらに変わったサーバー環境のユーザーがいるかも知れませんし、アクセス数が凄まじいサイトもあると思います(英語圏になるので)。

    ICTに詳しくない人も多いはずで、その全世界中の人達に、データ容量のことを気にしながら運用してもらうことは不可能だと思っています。そう考えると、最初からある程度のクォータ制限をかけた方が安心です。

    そこで公式サイトからダウンロードできるプラグインでは、ヒートマップデータの保存数を1ページのみに限定しています。お友達紹介をしてもらった方で最大3ページ取得できるようにしました。また標準のデータ保存期間を2ヶ月間にしています。

    この方式により、下記を実現できました。

    • 誰でもデータ容量を気にせずヒートマップを活用してもらえる
    • 手軽に計測ページを変更できるので1ページずつ集中してサイトを改善してもらえる(自然とそういう運用になる)
    • A/Bテストなどを実施している人でも3ページあれば事足りる

    一方で、有料プランを契約する人は、ウェブサイトについての本腰をいれているプロが多いだろうという想定をし、マニュアルやヘルプも読んでもらえる前提にたちました。
    そこでマニュアルに注意事項などを記載した上で、ページ数の取得制限をとり払うことにしました。また有料プランではサーバーのことがよくわからない方向けに導入サポート(サポートチーム直通の問い合わせフォーム)もつけるようにしました。

    これで、各ユーザーの状況にあわせたヒートマップツールを提供できたと思っています。

    ページビューは全アクセスを保存する

    余談ですが、実はプラグインをインストールした時点で、無料・有料関わらず全てのページビューは記録しています。2つの理由があります。まずページビューだけであればそれほどデータ容量を食わないので、ある程度の期間のデータ保存が可能なこと。もう一つはQA Heatmap Analyticsは、ヒートマップではなく、アナリティクス。つまり本質的には行動分析ツールだからです。

    前編にも書きましたが、QA Heatmap Analyticsはイベントとページビューの両方を計測しています。従来GAと新GA4が合体したイメージに近いかも知れません。

    このことにより、世界初のツールを開発している我々らしく、面白い進化をお見せできると思いますので、これからのバージョンアップにぜひご期待ください。

    まとめ


    今回は、前編、後編に渡って、サイト分析ソフトウェア開発の舞台裏についてお話してきました。

    我々は、今までのPV計測型のアクセス解析の時代が終わりを告げようとしていて、これからは新しいサイト分析の時代が訪れようとしていると考えています。

    その中で、最終的にQuarkAは自立分散型行動分析プラットフォームを目指していて、その意味は、だんだんとお見せできると思っています。

    しかし何より、苦労はしましたが、誰でも手軽にインストールして使えるのがWordPressのプラグインの良さで、その中で頑張って作っていることにやりがいも感じます。

    日本から世界へ羽ばたき大成功したソフトウェアって「スーパーマリオブラザーズ」などのゲームだと思っており、マニュアルなど読んでもらわなくても世界中の人がプレイできたその偉業をとても尊敬しています。

    我々もそれに倣い、QuarkAとはに記載しているように「すべての人にデータに基づくインスピレーションを」を合い言葉に、誰にでもデータ分析を楽しんでもらえるようなソフトウェア開発を続けていきたいと思っています。

  • ウェブサイト分析ソフトウェア開発の舞台裏(前編)

    こんにちは。QuarkAの丸山です。

    QA Heatmap Analyticsは、もうすぐVer.0.9の録画再生機能がリリースされる予定です。
    最近Google Analytics 4もリリースされたこともあるので、このあたりで「データ分析ソフトウェア開発の舞台裏」について書いてみたいと思います。

    ウェブサイト分析はイベント計測型へ


    もともとGoogle アナリティクスはUrchinというアクセス解析ソフトウェアを2005年にGoogleが買収したところから始まりました。もう15年も前の話です。

    それから現在に至るまで、スマートフォンの登場などもあってやユーザー行動自体は大きく変化していますが、計測の仕組み自体はずっと当時の原則を守ったままでした。

    しかしここに来て、Googleアナリティクス 4が登場しました。今までとの大きな違いはデバイスまたぎの計測(アプリ含む)に対応できるなどですが、従来のウェブサイト分析という範囲において大きな変化の一つは「ページへのアクセスではなく、イベントを計測するようになった」になったということです。

    Google Analytics 4のイベントって何?

    イベントについて耳慣れない方もいるかも知れません。より正確に表現するならば「イベントとは、ブラウザ上で取得もしくは設定できる何らかのアクション」ですが、これでは何のことやら?です。

    ウェブサイト分析で使うイベントについて、おおよそのイメージでいえば「イベント=ユーザーの行動」と捉えていいと思います。

    たとえば、ページを閲覧しただけでなく、ページをスクロールした、動画を再生したといったユーザーの行動を指します。実際、Google Analytics 4ではページのスクロール情報なども取得してくれるようです。

    スマートフォン時代に入り、ユーザーの行動は、以前ほどシンプルではなくなってきています。その中で、イベントを計測するようになったというのは理にかなっていると思います。

    イベント計測は簡単ではない

    これだけ見ると、Google Analytics 4は大幅に進化したように思えますが、今まで使っている側からすると手放しでは喜べないところもあります。ご紹介する衣袋さんや森野さんや村山さんのツイートのように、わかりづらくなってしまった部分や、できないこともあるからです。

    なので、今すぐ安易に飛びつかない方がいいというのは私自身も完全同意です。そもそも多くの中小規模サイトにとっては不要の機能だったり、以前からのWeb+Appプロパティを導入した人はわかると思うのですけど、少なくとも現状は決して使いやすいとはいえないからです。

    ただ、先ほど申し上げた通りイベント計測型という点においては、これからのウェブを見渡せば理にかなっていると考えています。なぜなら、ユーザーの行動=イベントであり、ブラウザ上の行動分析の行き着く先は「イベント」の分析であるからです。

    ちなみに我々のQA Heatmap Analyticsはイベントとページビューの両方を計測しています。従来GAと新GA4が合体したイメージに近いかも知れません。

    データ分析の最大の敵は「インフラコスト」


    さて、Google Analytics 4はイベント計測型に進化したわけですが、それならば、なぜわかりづらい部分や、使い勝手がわるい部分が出てしまったのでしょうか。

    この件については、a2iの大内さんのコラムがとても参考になるのではないかと思っています。

    要はどうにかして インフラコストを下げたい っていうことですよね。だからこそ、旧来のデータをそのまま引き継ぐわけにはいかなかったと。

    大量のデータ処理はお金がかかる

    今はAIの時代などいろいろ言われますけど、最終的にそれらは全て「データ処理」です。精度をあげようと思えば、良質な推測と設計のもと、大量のデータを保存し、そのデータを演算する必要があります。

    これはディスク容量、メモリ、CPU(AIならGPU)パワーを大量に食いますから、いわゆる高スペックのゲーミングPCをたくさん買うようなもので、とてもお金がかかります。

    これを無料で提供するというのは、そもそも一般の零細企業には不可能ですが、あのGoogleでさえも、厳しくなってきます。おそらくGoogle Analyticsは、世界の数億程度のサイトに入っていると想定しており、現状でもとてつもないデータ容量のはずです。

    ▼Google Analyticsはサイト分析ツールとして圧倒的なシェアを誇っており、世界中のサイトの54.8%に導入されています。

    https://w3techs.com/technologies/overview/traffic_analysis

    そんな全サイトで、今までのデータに加え、さらにその数十倍となるであろう全てのユーザーの行動データを詳細に長期間記録するというのは、さすがのGoogleといえどもちょっときついはずです。

    そもそも、なぜGoogleアナリティクスは無料で提供されているのか?

    もともとはUrchinを買収して提供が始まったGoogleアナリティクスですが、一石二鳥ではないですけど、下記のような狙いだったと思っています。

    • Google側のメリット
      • 世界中のサイトの傾向を把握、分析できる
      • 世界中のサイトを通じて全世界のユーザーを把握(追跡)できる
    • ユーザー側のメリット
      • アクセス解析ツールで傾向がわかれば改善点がわかる
      • 世界の傾向を分析したGoogleから良質な情報をもらえる

    その目的は既に達成されたわけで、それにしては現状が高コスト体質という状態なのだと思います。

    加えて、これからはiOSが採用しているITPなどプライバシーの問題が出てきますので、今のGoogle アナリティクスだけでは限界も出てきます。

    ですからGoogle Analytics 4は現状のデータ構造を引き継がず、新しく設計されたというわけです。

    ヒートマップもまた「膨大なイベントデータ」が必要


    さて、ここでQA Heatmap Analyticsも採用しているヒートマップ関連の話になります。

    ウェブ分析をしている人、特にLP改善などを行う人であれば、ヒートマップが強力なツールであることは疑いようがないと思います。

    もしかしたら「なぜGoogleは無料のヒートマップツールを出さないのだろう?」と思っていた人もいるかも知れませんが、それは先ほどの理由と照らし合わせるとわかってきます。

    ヒートマップというのは、ユーザーのアイトラッキングに近いことを行います。イメージでいうと、画面キャプチャの録画をずっと貯めているような感じで、おわかりのように、ものすごいデータ容量になります。我々の想定でいえば、そのデータ容量はおそらくGoogleアナリティクスが現状保持しているデータの数十倍になるはずです。

    そうすると、そもそもGoogleはインフラコストを減らしたいわけですし、ヒートマップを追加でリリースしたところで彼らのメリットは特に増えないので、無料でヒートマップツールを出す理由は全くない(※)ということになります。

    ※唯一私が想定している手を出す理由はありますが、その場合は、Googleアナリティクスの製品群の一部に組み込むとしても、今までとは全く違う手を打ってくると思っています。

    自社の解析サーバーを構築する?

    もしGoogleがヒートマップやってくれないとすると、利用を諦めるか、どこか別のツールを使うしかありません。しかしヒートマップ描画を含むユーザー行動分析は高コストであり、他の会社がリリースしたとしても事情はまったく一緒。むしろGoogleよりお値段は高くなるはずです(実際、月額数万円〜と高いです)。

    ヒートマップは、ユーザーの行動分析2.0と呼んでもいいくらい示唆を与えてくれるものであり、なんとかしたいところです。そう考えた時、クラウドベンダーが無理なら、自社のウェブ分析サーバーを構築し、そこにデータを貯めればいいのでは?という解決策が見えてきます。それならレンタルサーバー代だけですみます。

    しかし自社専用の解析サーバーを構築するのは少なくともサーバーエンジニアのノウハウが必要であり、一般的には現実的でありません。ただ一つ例外があります。

    WordPressのプラグインという解決策


    WordPressのプラグインであれば、誰でも手軽にサーバーにソフトウェアをインストールすることができます。そこで開発されたのがQA Heatmap Analyticsプラグインになります。

    とはいえ簡単ではない

    理屈はそうなのですが、まともに動かすのは簡単ではなく、我々も相当苦労しました。

    まずWordPressは様々なレンタルサーバーで稼働しているため、各ユーザーの環境が違います。CPUやメモリやディスク容量にもどのような制限がかかっているかわかりません。そのような環境で大量のデータ処理を行うには、様々な想定を行う必要があります。

    また様々なプラグインをいれている人もいますから、まともに動くかも保証できません。よくWindowsのソフトウェアで、ウィルス対策ソフトが入っていてまともに動かないなどという話がありますが、それと同じ現象が発生します。サポートがとても大変です。

    またWordPressのプラグインはオープンソースライセンス(GPL)ですので、ソースコードの公開義務があり、これをコピーした人にもソースコード公開の義務があります。これは一般的な商業ソフトウェアを想定した場合、まったく相容れないポリシーです。

    次回後編

    ということで、そんなWordPressで頑張って、データの正確性が求められるサイトデータ分析ソフトウェアを開発しようというのは、ちょっと変人かも知れません。そもそもWordPressのプラグインにQAと同じ行動データ分析ソフトウェアがない理由だと思います(我々が世界初です)。

    ただ、これが中小企業でも気軽にヒートマップを含む行動データ分析を使えるようになる、唯一の解決策でもあったのですよね。ですから、我々としてはチャレンジをすることにしました。

    その結果、お伝えしたように山あり谷あり。いろいろ苦労があり、予定よりだいぶ開発にかかったわけです(涙)。
    さて、明日は後編として、開発者ブログらしく、QA Heatmap Analyticsの開発の舞台裏(苦労話)をお伝えしたいと思います。

  • QA Heatmap Analytics Our Story


    先輩達が世界から勝ち取った「MADE IN JAPAN」の称号。
    私たちもその精神を受け継ぎ、日本のソフトが世界中を驚かすことを夢みています。

    私たちの目標は、サイト運営に携わる世界中の全ての人(以下サイト運営者)に、手軽で簡単にサイト訪問者(以下ユーザー)の行動分析ができるツールを提供することです。

    ユーザーの行動分析というと、何やら難しいことをするように思われがちですが、私たちは「ユーザーとコミュニケーションを取るはじめのステップ」だと思っています。

    Webの世界は対面での接客と違い、ユーザーとコミュニケーションを簡単には取ることができません。
    「ユーザーが何を思い、何を感じているのか?」ユーザーの顔色を見ることも意見を聞くこともできません。

    日本には、相手の心情を察し気遣う「思いやり」という言葉がありますが、ユーザーのことを何もわからない状態では適切な「思いやり」ができません。ましてや、一方通行の思いやりは、大きな誤解や勘違いをも生み出します。

    そうならないためには、定期的に行動分析をし、ユーザーの意思を確認していく必要があります。

    この「QA Heatmap Analytics(キューエーヒートマップ アナリティクス)」は、まさに、ユーザーの意思をサイト運営者に届ける最良のツールです。

    そして、このツールの特筆すべき点は、「導入が驚くほど簡単だ」ということです。

    多くの場合、ユーザーの行動分析をしようとしても導入までの手順が多く、しかも専門知識まで必要なケースがありますが、これまでの常識を覆すほどの簡単さを実現しています。

    サイト運営者にプログラミングの知識が全くなくても、簡単に導入し、活用することが可能です。

    しかもツールは原則無料でご利用いただけます。

    このツールを多くの方に活用していただき、Web上に溢れるコンテンツが、常にユーザーの意思を取り入れたものになっていくことで、より便利で豊かな社会の実現につながることを確信しています。

    将来像


    このツールは、インストールするだけで、以下の分析が簡単に行えるようになります。

    • ユーザー行動のヒートマップ表示
    • ユーザーのクリック数の計測
    • 過去24時間のセッションデータの表示

    将来的には、「ユーザー行動の再現動画の再生」や「多角的な行動分析」、「テストを自動で行い、最適な答えを導き出すオートメーションツール」へと変貌を遂げるべく開発を行っています。

    これらが実現することで、まさに「MADE IN JAPAN」の称号に相応しい、世界を驚かせるツールとなるでしょう。

    ユーザー行動のヒートマップ表示(無料)(一部有償)

    ユーザー行動のヒートマップ表示については、すでに実装されていますので、こちらをご確認ください。

    過去24時間のセッションデータ(無料)

    ユーザーがどこから、どのページに訪れ、どのページで離脱したのか。滞在時間などのデータを取得し、一覧表示します。

    ユーザー行動の再現動画(無料)

    ユーザーがどこのページのどの部分をみているのか、スクロールのスピードや動きを解析し描写する機能です。
    スクロールのスピードや、上下への動きなどを見ることで、ユーザーの感情を把握しやすくなります。

    再現動画の保存期間の延長及びセグメントわけ(有償)

    上記のセッションリプレイ情報をデータベースに保存し、いつでも閲覧できるようになります。

    → 開発ロードマップ

    ポリシー


    すべての機能は以下のポリシーに従って開発されています。

    • ユーザー情報の非独占
    • 個人情報保護への対応
    • バージョンアップ

    ユーザー情報の非独占

    蓄積されるユーザー情報は、「サイト運営者の資産」であると考えています。QA Heatmap Analyticsが取得するユーザー情報は、サイト運営がなされているサーバー内に、個人が特定できない情報かつ外部から閲覧できない形で安全に保存されます。
    外部企業に干渉されることなく大切な資産を守ります。

    個人情報保護への対応

    すべての機能は、日本の個人情報保護法のガイドラインに準拠しながら実現します。ユーザーの特定につながる個人情報を保持することなく、すべての機能をご利用いただけます。

    上記の点から、不測の事態が起きQA Heatmap Analyticsのユーザー情報が第三者に流出したとしても、大切なユーザーの個人情報が流出することはありません。

    バージョンアップ

    現在もさまざまな方からいただくご意見を取り入れ頻繁にバージョンアップ行なっています。
    これからもより良いツール、より使いやすいツールへと進化していきます。

    コミュニケーション


    最後になりましたが私たち自身も、このQA Heatmap Analyticsをご利用くださるサイト運営者(以下 ご利用者)とのコミュニケーションを非常に大切にしています。そしてツールは導入して終わりではなく、ご利用者に十分な結果を出していただいてこそ意味があると考えています。

    • QAM(ユーザー会)の開催
    • フィードバックの重要視
    • サポートサイトの充実
    • 勉強会コミュニティのサポート
    • サポーター制度の導入

    QAM(ユーザー会)の開催

    不定期ですが、QAM(ユーザー会)を実施しています。より良いツールにしていくために、開発者とご利用者が直接顔を合わせ、意見交換などをおこなっています。
    → QAM(ユーザー会)

    フィードバックの重要視

    ご利用者からフィードバックしていただいた情報への対応は、できるだけ開発の優先度を高く設定し対応しています。
    フィードバックは以下より簡単におこなっていただけます。
    → フィードバック

    サポートサイトの充実

    QA Heatmap Analyticsをご利用いただきユーザー行動分析を行うなかで出てくる疑問や課題解決にお役に立てる情報を発信してまいります。
    有料版をご購入いただきました方は、サポートサイト内フォーラムよりプライベートの質問を行えます。

    ※勉強会コミュニティおよびサポーター制度は順次ご案内いたします。

  • QA Heatmap Analyticsの開発を始めたきっかけ

    こんにちは。QuarkAプロダクトマネージャーの丸山です。

    このブログでは、QuarkAを開発していく中で考えたことや困ったこと、決まったことなどを雑多に書き綴っていきたいと思います。

    ウェブ運用ノウハウについては、業界の著名人に寄稿をお願いして2012年から運営しているウェブ担当者通信に掲載していますので、よかったら覗いてみてください。

    QA Heatmap Analyticsの開発を始めたきっかけ

    第一弾で何を書こうかなと思ったのですが、やっぱり開発秘話というか、なぜこのツールが生まれるに至ったのかを書こうと思います。

    そもそものきっかけは、2018年3月のある出来事です。

    私は一応アクセス解析を教える立場として、お客さんにずっと「ヒートマップの有効性」をお伝えてしていました。

    Googleアナリティクスは素晴らしいツールですが、初心者には画面が難しすぎるし、取得しているデータもぱっとわかりづらい。一方、ヒートマップは直感的ですし、実は多くの行動データを取得しているので情報量も多く、完全に補完関係にあります。

    で、当時は無料で気軽に始められるbrickヒートマップというものがあったので、まずはそれをオススメしていたのですね。

    ところがその頃、悲しいことに開発中止が発表になりました。(※1)

    こりゃ困ったと。自分もサイトで使いたいし、他によいものがないか探したのですが、どうもお勧めしづらいものばかりだったのです。

    じゃぁ自分で無料ヒートマップを作ってみるか。そう思ったのがきっかけです。

    ちなみに、この時にWordPressのプラグインとして開発することを決めました。そうでないと無料でたくさんの人に使ってもらうことが難しいからです。

    ※1このニュース
    https://www.so-tech.co.jp/news/info/266

    篠原さんとのタッグ

    さて、いざ開発をはじめようと思っても、私は長らく開発畑から遠ざかっていましたし、メインのウェブコンサルティング業務がそれなりに忙しかったので、さすがに自分で開発するのは無理があると思っていました。

    とはいえ、よいツールを作るにはエンジニアの力量が大切なので、腕の良い知人に頼んでいったのですよね。

    そしたら「忙しいから」「ちょっとできない」と全部断られました

    。。。じゃぁよい人が見つかったらお願いしよう、という感じで先延ばしにし、他の業務をしている間に2019年。実に発想から1年が過ぎてしまいました。(汗)

    篠原さんの何気ない一言から始まる

    きっかけは突然でした。

    私は下手のゴルフ好きが高じて、下手くそでも市民権を得たいがために自社でCaddyというゴルフメディアを作って運営をしているのですが、篠原さんに、SEO面でうちのメンバーを成長させるコンサルティングをお願いしていました。

    篠原さんは独学で自身が保有するウェブメディアを大きく成長させた凄腕の人です。もともと彼が私の本を読んで、私にサイト分析の依頼がきたというのが知り合うきっけです。

    その篠原さんと(どこでか忘れたけど)二人で話している時に、彼から「今、うちでプラグインを開発した野澤というエンジニアがいるんだけど、今はプロジェクトもないから力を持て余しているんですよね。」という話を聞いたのです。

    私は「え!そんなのは初めて聞いた。じゃぁ、面白いアイディアがあるんだけど一緒に開発しません?」と誘いかけ、OKをもらったのです。

    そうやって、ようやく無事に2019年3月から開発に着手することができました。

    余談ですが、篠原さんとは「篠原カップ」と彼の名前をつけたゴルフ旅行に一緒にいくくらいの仲で、信頼でき、しかも年1回も練習をしないのにゴルフがうまいナイスガイだとわかっていたので、とても嬉しかったのを覚えています。

    不思議とゴルフが縁を繋いでいく。。

    苦労の連続

    さてそうやって始まった開発なんですが、もちろん道中山あり谷あり。いろいろ苦労したので、ほぼ一年後の2020年2月にようやくβ版をリリースしています。

    何で苦労したかは、誰かのお役に立つかもしれないので、これから折を見てこの開発者ブログでお伝えしていきたいと思います。

    ただ一つ誇りにしたいのは、リリースを急がなかったこと。

    プロダクトって、少なくとも自分たちで自信を持つ品質にするにはやっぱり時間がかかるんですよね。

    今の風潮だと、とにかく早くリリースして、マーケットでテストしながら品質をあげる、みたいなノリがあるじゃないですか。

    確かに私にはマーケッターの側面もあるし、ましてや経営者の立場でもあるので、その理屈は痛いほどわかります。実際、WordPressで世界初のヒートマップを出すという称号は、オーロラヒートマップさんに譲ることになりました(尊敬もしたし、悔しくもあった!)。

    でも、昔開発をやっていた立場からすると「意思決定者さん、その無茶なスケジュールだと、中はボロボロですし、後々苦労しますけど、いいですか?」っていう状態になっちゃうんですよね。

    それは嫌なので今回はかなり設計を考えているし、開発指針も作っています。その分、今後みなさんを驚かせるような発展をさせることができると思います。

    QuarkAはヒートマップではなく、誰もが簡単につかえる自立分散型Behavioral Data Platform(行動データ分析プラットフォーム)なのです。

    日本から世界中の人々へ

    やはり私がゴルフをご一緒させてもらう人に、世界に飛び出してアラブ、アジア、中国とSONYの礎を築いた方がいらっしゃいます。

    年齢もだいぶ上で有名人なのに、とても気さくな人間力の高い尊敬できる方で、本当にゴルフ仲間としてのお付き合いですが、いろいろお話を聞かせてもらいます。

    そういう先輩達が、アイディアと品質と度胸で世界を驚かせた結果、MADE IN JAPANの称号が生まれたのだと感じるのですよね。

    私は、日本人の素質自体はまだまだ同じだと思うし、WordPressというプラットフォームの上で、ソフトウェアの世界でも、再び世界中を相手に驚かせる可能性を夢みています。

    そのために特許も出しましたし、できれば同じ考えで、日本と、そしてその先には世界の人と一緒に開発をしながら、より多くの人に役立つものを作りたいと思っています。

    篠原さん、野澤さんだけでなく、たまたま近所に住んでいる守備範囲がやたら広い開発者の内田さんとのタッグや、前職のCTC時代の先輩(お名前は出せないけど)のアドバイスもあり、QA Heatmap Analyticsは開発を続けられています。

    QA Heatmap Analytics、さらにはそれを包括するQuarkAが、日本から世界中の人々を喜ばせることができれば、この上なく嬉しいと思っています。

    ということで、取り留めなくなりましたが、今日はこのへんで。

    QuarkAプロダクトチームメンバー
    WebJobs一同、篠原、野澤、内田、CTCの凄い人、そして協力してくれる多くの方々。
    (※順不同、敬称略)